高崎健康福祉大学常岡誠博士との共同研究にて、c-Mycにより発現誘導される新規遺伝子mina53の肺癌における役割について解析している。mina53は肺がん細胞に対しがん細胞浸潤抑制に作用すること、Mina53は予後良好に関与する独立因子であることを見出してきた。 肺がん転移モデルを用いてMina53のがん細胞、転移における役割について検討している。また、EGFR阻害剤獲得耐性機構である肝細胞増殖因子 (HGF)を末梢血中で同定し、耐性化モニタリングに有用であること、またその受容体であるMET遺伝子増幅についても検討している。最近では、ヒト血清アルブミンにパクリタキセルを結合させたナノ粒子製剤である(アルブミン懸濁型)nab-パクリタキセルの抗腫瘍効果と、secreted protein acidic and rich in cysteine (SPARC)との発現について解析し、nab-パクリタキセルの効果予測因子としての可能性について検討している。
参考文献: J Cancer Res Clin Oncol. 2010;136:465-7, Lung Cancer. 2010;69:232-8, がん分子標的治療 4, 38-41, 2006, Lung Cancer. 2012;75:89-94, Oncol Rep. in press
最終更新日:2014年10月1日
(C)佐賀大学医学部附属病院血液・呼吸器・腫瘍内科