呼吸器グループ
研修の概要
呼吸器内科疾患入院患者の診療を担当することを通じ、基本的な病状把握と臨床的な考え方についての修練を行う。併せて、臨床腫瘍・感染症・胸部画像診断の基本的な事項について学ぶ。主な入院症例は肺悪性腫瘍、呼吸器感染症、慢性閉塞性肺疾患、急性呼吸障害であり、同時にローテート可能な研修医の数は選択研修を含めて7名までである。
GIO(一般学習目標)
- 呼吸器疾患患者の基本的な臨床対応ができるようになる。
- 悪性腫瘍患者の内科的診療について基本的な事項を理解する。
- 呼吸器感染症の基本的管理が出来るようになる。
- 胸部レントゲン写真及びCTにおいて主要所見を適切に読み取ることが出来るようになる。
SBO(個別学習目標)
- 呼吸器疾患の主要な臨床徴候について概要と原因病態を述べることが出来る。
- 呼吸器疾患患者の主要な問題点を抽出し、適切な鑑別を挙げ診断・治療計画を立てることが出来る。
- 気管支鏡検査のリスクと有用性について述べることが出来る。
- 症例に応じた悪性腫瘍化学療法の目的とリスクを述べることが出来る。
- 肺癌化学療法の効果と合併症重症度を適切に評価出来る。
- インフォームドコンセントについて理解し、比較的平易な事柄についてインフォームドコンセント取得の為の説明を自分で行う。
- 患者病態と喀痰グラム染色所見を踏まえた抗生物質の選択が出来るようになる。
- 肺の市場構造と正常画像所見を理解し、典型的な異常所見について特徴を述べることが出来る。
- 胸腔ドレナージ手技を実施補助者として経験するとともに、指導医としてその後の患者管理を行う。
教育関連行事(スケジュール)
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月 |
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木 |
金 |
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呼吸器
カンファレンス・回診 |
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画像読影
勉強会 |
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血液・呼吸器合同
カンファレンス |
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選択研修
幅広いニーズに対応できるよう下記の3つのコースを設定する。選択研修の期間は2か月を基本とし、同時受け入れ可能な人員はそれぞれ2名までとする。
1. 炎症性肺疾患研修コース
研修の概要
日常臨床の場で遭遇することが多い呼吸器感染症・気管支炎喘息・慢性閉塞性肺疾患などの診療を担当することを通し、将来どのような立場でこれらの患者に遭遇しても困ることが無いように、基本的な能力を身に付けることを目指す。
GIO(一般学習目標)
頻度が高い呼吸器系炎症性疾患について診断・管理のための基本的な能力を身につける。
SBO(個別学習目標)
- 呼吸器一般細菌感染症の起炎菌の評価と抗生剤の選択が適切にできる。
- 胸部レントゲン写真、CTにて感染性肺疾患の鑑別ができる。
- 気管支喘息の診断と治療を行うことができる。
- 慢性閉塞性肺疾患患者の診断と治療を行うことができる。
- 急性・慢性呼吸不全患者の管理を経験する。
2. 腫瘍性肺疾患患者研修コース
研修の概要
悪性腫瘍は死因第一位の疾患であり、その管理の質を向上することは急務とされている。本研修では』悪性腫瘍の管理に関心があるものを対象とする。呼吸器悪性腫瘍患者の診療を担当することを通し、悪性腫瘍管理に必要な基本的な考え方を身に付けることを目指す。将来、内科系で悪性腫瘍の診療、研究に従事することを希望するものだけでなく、外科系・基礎系で悪性腫瘍に関した業務に従事する者にとってもお勧めのコースである。
GIO(一般学習目標)
悪性腫瘍患者のための基本的な能力を身に付ける。
SBO(個別学習目標)
- 状況が複雑ではない肺癌患者について治療方針を適切に選択できる。
- 肺癌の化学療法・放射線療法を適切に遂行できる。
- 主な治療の副作用に適切に対応できる。
- インフォームドコンセントを正しく理解し、比較的平易な事柄についてインフォームドコンセント取得のための説明を自分で行う。
- 基本的な苦痛緩和ができる。
3. 呼吸器総合研修コース
研修の概要
呼吸器内科入院患者の診療を担当することを通じ、基本的な病状把握と臨床的な考え方についての修練を行う。併せて臨床腫瘍・感染症・胸部画像診断の基本的な事項について学ぶ。主な対象症例は肺悪性腫瘍、呼吸器感染症、慢性閉塞性肺疾患、急性呼吸障害である。GIO、SBOは呼吸器必修研修と同様である。
最終更新日:2014年10月1日