気管支喘息における免疫調整による新たな治療戦略の探索

気管支喘息の発症にはアレルギー機序が関与しており、Th2型の免疫応答が重要である。我々は、東京環境アレルギー研究所との共同研究として、ダニ抗原(HDM; House Dust Mite)による喘息モデルでの解析を行っている。現在、気管支喘息の治療は吸入ステロイドを中心とした抗炎症療法である。我々はアレルギー機序の初期段階に関与する樹状細胞に着目し、免疫調節することにより気管支喘息の“治癒”を目指した研究を行っている。我々は実際に喘息治療に用いられる、長時間作動性β2刺激薬が直接樹状細胞に作用することを見出した。さらに、HDM誘導喘息モデルにおいて長時間作動性β2刺激薬が気道炎症に抑制的に作用することを明らかにした。

参考文献:Kato G, Takahashi K, et al. BMC Immunol in press, 2014

最終更新日:2014年10月1日

(C)佐賀大学医学部附属病院血液・呼吸器・腫瘍内科