気管支喘息や慢性閉塞性肺疾患における医師‐薬剤師連携の強化

気管支喘息や慢性閉塞性肺疾患(COPD; Chronic Obstructive Pulmonary Disease)の薬物治療は、吸入薬が主体である。吸入薬の特徴は気道に直接作用するため強い効果が得られ、全身性の副作用が少ない点である。しかしながら、吸入薬は内服薬と異なり吸入手技が正確でなければ意図した治療効果が得られない点が問題である。

佐賀県は院外処方箋発行率が約78%と高く全国第3位である。すなわち患者さんが吸入治療薬を受け取るのは院外の調剤薬局が大部分である。医師‐薬剤師連携を強化する目的で、佐賀県医師会や佐賀県薬剤師会の協力を得て、我々は平成24年4月より「吸入手帳」を作製・導入した。吸入手帳を用いることで、医師‐薬剤師の情報共有を進めより効果的な吸入療法が期待される。薬剤師の技能均てん化のために、佐賀県薬剤師会の県内各支部で薬剤師向け吸入療法勉強会も開催している。

最終更新日:2014年10月1日

(C)佐賀大学医学部附属病院血液・呼吸器・腫瘍内科