慢性閉塞性肺疾患(COPD)

COPDは、主に喫煙によって引き起こされる肺の病気です。わが国でも患者数は年々増加しており、2030年には死亡原因の3位になる予想されています。COPDという呼び名はあまり馴染みがない方には、“肺気腫”と説明される場合もあります。COPDの症状は、慢性の咳嗽、喀痰と息切れです。診断するためには、呼吸機能検査が必要ですので、喫煙習慣がある方(または過去に喫煙していた方)は、ぜひ呼吸機能検査を受けていただきたいと思います。

COPDの治療は、まず禁煙が第一です。その上で、気管支拡張薬(抗コリン薬、β2刺激薬)の吸入療法を行います。COPDの患者さんは、息切れのためにあまり運動習慣がないことが多いので、呼吸リハビリテーションを並行して行うとより効果的です。早期発見・早期治療が何よりも重要であると考えています。

佐賀大学医学部血液・呼吸器・腫瘍内科の呼吸器部門では、佐賀県内の医師・看護師・理学療法士・作業療法士・薬剤師などの多職種による連携によって呼吸器疾患(特にCOPD)の患者さんに対してより良い治療を提供できるように、NPO法人はがくれ呼吸ケアネットを運営しています。

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