原因不明の疾患で、免疫の異常によって全身に肉芽腫と呼ばれる病変が形成されます。
肺、眼、心臓、腎臓、筋肉、皮膚、神経など全身の様々な臓器で病変が見られますが、頻度的には肺、眼病変などが多くみられます。肺病変には肺門・縦隔リンパ節腫大、肺内の粒状影などがありますが、自覚症状に乏しく検診で偶然発見されることも多くみられます。眼病変は目のかすみ、視力低下などがみられ、重篤な場合は失明することもあります。心臓病変の頻度は低いですが、重篤な不整脈を起こし命にかかわる場合もあります。診断のためには気管支鏡検査で肺やリンパ節の組織を採取したり、皮膚病変がある場合は皮膚生検を行うこともあります。肺病変のみで無症状であれば経過観察することも多いですが、眼、心臓、腎臓などに病変がある場合はステロイドホルモンの治療が必要になります。
最終更新日:2014年10月1日
(C)佐賀大学医学部附属病院血液・呼吸器・腫瘍内科