【学会報告】ATS 2019

2019年5月17日~22日、米国ダラスで、アメリカ胸部疾患学会年次集会(ATS2019 International Conference)が開催されました。当科からは、髙橋浩一郎講師、田代宏樹助教、貞松宏典医師が参加しました。また、当科の前診療科長で現在は高木病院の病院長である林真一郎先生も参加されました。

貞松先生は、「An Effect of Novel Non-Antibiotic Macrolide EM900 in HDM-Induced Airway Inflammation Mice Model」と題して、自身の大学院での研究内容である喘息増悪モデルにおいてマクロライド誘導体EM900が気道炎症を抑制することを、ポスターセッションにて発表しました。

田代先生は、2年間のハーバード大学での留学の際の研究内容として、肥満マウスに対するオゾン誘導性の気道炎症モデルにおける腸内細菌叢の変化に着目した研究結果を2演題発表しました。
ミニシンポジウムでは「Fecal Transplant with an Obese Microbiome Augments Pulmonary Responses to Ozone in Mice」と題して発表し、ポスターディスカッションでは「Sex Differences in the Effect of Dietary Fiber on Ozone Induced Airway Hyperresponsiveness: Role of the Microbiome」と題して発表しました。

田代先生は前者の演題で、David Bates Award(年に1人のみ!!)、ATS Abstract Scholarship Awardの2つを受賞しました!!
また、後者の演題でアジア太平洋呼吸器学会(APSR)のScholarshipを受賞したため、トリプル受賞となりました。

 
    ポスター発表(貞松先生)                    ポスターディスカッション発表(田代先生)

 
 ミニシンポジウム発表(田代先生)      David Bates Award受賞式

ATSは世界最大規模の呼吸器内科医の学会であり、最新のデータ交換や各国の参加者との交流ができる場です。
今回も重症喘息やCOPDなどを中心に臨床と基礎研究の両者の最新の知見を知ることができました。
当科における臨床や研究においても活用できる内容の多い、実りある学会でした。

(C)佐賀大学医学部附属病院血液・呼吸器・腫瘍内科