第75回日本呼吸器学会・日本結核病学会・日本サルコイドーシス/肉芽腫性疾患学会九州支部秋季学術講演会

2015年10月2・3日 佐賀市のグランデはがくれ にて 第75回 日本呼吸器学会・日本結核病学会・日本サルコイドーシス/肉芽腫性疾患学会 九州支部秋季学術講演会 を開催しました。(会長 元佐賀大学呼吸器内科診療教授 林 真一郎 先生)

九州各県から400名を超える先生方に参加いただき、それをお迎えするために佐賀県内各病院の先生方にも多数のご協力をいただきました。

盛況のうちにつつがなく学術講演会を終了することが出来、ご協力いただいた皆様に心より御礼申し上げます。

(学会会場玄関にて 大学病院、佐賀中部病院、佐賀県医療センター、唐津赤十字病院の先生方とともに)

佐賀大学を中心とした佐賀県呼吸器診療の大きな特色として、

 ①はがくれ呼吸ケアネットによる病院の垣根を越えた呼吸ケアリハビリテーションの充実

 ②肺がん分野における先端的研究(Liquid biopsy)

が挙げられ、今回の学術講演会ではこれら要となる要素を大いに盛り込んだプログラムにしていただきました。

(学術講演会のトップバッターは シンポジウム『Liquid biopsyの現状と将来展望』)

シンポジウム 『Liquid biopsyの現状と将来展望』と題して 当科の荒金 准教授が座長として、中村 助教がシンポジストとして登壇し、九州大学・産業医科大学の先生方と活発な討議を行いました。

 

また、当HPでも告知させていただきましたが、学術講演会にあわせて行った市民公開講座「息が切れるとき、どうしよう?」にも、120名を超える市民の皆様においでいただき、肺年齢測定を行うとともに心不全やCOPDなど息切れを症状とする疾患についてご理解いただく機会を得ました。

(ホールを埋め尽くす市民の皆様(左)と、市民公開講座にご尽力いただいた検査部・リハビリ部の皆様とともに(中)、肺機能測定会の様子(右))

 

市民公開講座では 『それは心不全かもしれません』と題して、当院心不全治療学講座 琴岡 憲彦 先生にお話を頂きました。心不全は身近な疾患であり、息切れなどの症状が出る前に、高血圧・糖尿病などのリスク因子をコントロールして、心不全の予防に心がけるようにしましょう、と非常に分かりやすい内容で呼びかけられました。

また、当科からは高橋 浩一郎 先生が『知って安心!肺の生活習慣病”COPD”とは』と題して、まだまだ認知度が低い慢性閉塞性肺疾患=COPDについて啓蒙を行いました。一見長引く風邪のような症状であり、”年のせいだろう” 、”体質だろう”と自己判断せずに、積極的に肺機能検査を行って診断し、治療に結びつけるようにしましょう。

 

その他、佐賀県内の若い医員にとっても日頃の経験を発表する貴重な機会となりました。当院からも、栗原 有紀 先生、平川 治樹 先生、貞松 宏典 先生、田代 宏樹 先生、中島 千穂がそれぞれ口頭発表を行い、小宮 一利 助教はランチョンセミナーにおいて『非小細胞肺癌治療におけるnab -paclitaxelの可能性と題して講演を行いました。

佐賀県における呼吸器分野の学術講演会は実に20年ぶりのことでした。慣れない作業でしたが、荒金 尚子 准教授、高橋 浩一郎 講師 を筆頭に医局員が一丸となって学術講演会を盛り上げるべく頑張りました。準備や当日の受付、アナウンスなど、当院を初め、高木病院の事務の方々にも大変なご助力をいたただきました。重ねて御礼申し上げます。ありがとうございました。

最終更新日:2015年10月7日

(C)佐賀大学医学部附属病院血液・呼吸器・腫瘍内科